
きよ子
炎舞館の殺人/月原渉
シリーズ前作
「使用人探偵シズカー横濱異人館殺人事件ー」
「首無館の殺人」
「犬神館の殺人」
「鏡館の殺人」
☆百合関係:友情でも家族でもなく…姉妹弟子?
☆男女の恋愛:百合とは関係のない所で若干有り
☆男女の性的描写:なし
☆女性同士の性的描写:なし
<あらすじ>
その館では灼熱密室で謎が燃えるー。
欠落を抱える者たちが陶芸で身を立てる山奥の函型の館。師匠が行方不明となり、弟子たちの間で後継者をめぐる確執が生じる。諍いが決定的になったとき、窯のなかでばらばら死体が発見された。奇怪なことに、なぜか胴体だけが持ち去られていた。炎の完全犯罪は何を必要とし、何を消したのか。過去の事件と残酷な宿命が絡み、美しく哀しい「罪と罰」が残される。本格ミステリ―の傑作。(裏表紙あらすじ)
<百合要素>
女性同士の恋愛描写はありませんが、お互いを思いやる姉妹のような関係性があります。男性も出てきますが、恋愛関係などはありません。
<感想>
前作までとは違った様子で「あれ?あれ?」と思いながら読みましたが、最後は謎の安心感を感じました(笑)
シズカさんの過去の話しも出てきたりと、いつもとは違う形での謎解きとなりましたがとても面白かったです。密室なのにトリックがないというか、細かい部分については謎解きもなく(必要がなかった)、それでも謎が解けると「なるほど、そういうことだったのか」となるのが面白かった。そして、そういった細かい描写がなかったせいか、とても読みやすかったです。